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四十肩 病院行くべきか?受診のタイミングと整形外科で確認すべき5つのポイント

四十肩 病院 行くべきか」で悩んでいませんか?肩の痛み・可動域制限が出たときに整形外科を受診すべきか、またその際に知っておきたい検査・診断・治療の流れをわかりやすく解説します。

目次

1.四十肩とは/“行くべきか”の前に知っておきたい基礎知識

四十肩ってどんな状態?

「四十肩」という言葉を聞いたことがありますか?実はこれは正式な病名ではなく、日常会話で使われる“肩が急に動かしづらくなった状態”を指す俗称です。専門的には「肩関節周囲炎」という診断名が当てられることが多いと言われています。 
例えば、腕をあげようとすると痛くて挙がらない、着替えや髪を束ねるのに苦労する、夜寝ようとした時にズキッと痛む…こうした症状が出始めたら、四十肩を疑ってよいかもしれません。
原因には、肩関節を包む膜(関節包)や腱・筋肉などの柔軟性低下、そして炎症や癒着(くっついて固まること)が挙げられます。ただし「なぜそうなるか」は未だにはっきりとは解明されておらず、“加齢+肩をよく使う年代”が発症しやすい条件とされています。 

発症しやすい年代と進行イメージ

名前のとおり、40〜50代に起こることが多いのが特徴です。肩を使う機会が多く、また筋肉・腱が徐々に変化してくる時期だから、ちょうど“肩が頑張り過ぎ”の状態になるとも言われています。 
進行としてはおおまかに3つの段階があります:

  • 炎症期(急性期):肩の前あたりがズキズキ、夜間痛で眠れないことも。
  • 拘縮期(カタくなる期):痛みはやや落ち着いてきても、肩の可動域が狭くなってきて“肩が挙がらない”などの悩みが増える。
  • 回復期(改善期):少しずつ肩が動きやすくなり、日常動作がしやすくなってくる。
    ただし、すべての人がこの典型通りに進むわけではありません。痛みがなかなかひかない人、カタさが残る人もいます。 
    「このくらいで放っておいても大丈夫かな?」と感じても、肩が動かしづらい状態が続くと、日常生活の支障につながる可能性があるため、基礎知識として知っておくことは大切です。

このように、「四十肩とは何か」をまず理解することで、「病院(整形外科)に行くべきかどうか」の判断材料が整理されます。次の章では「受診すべきタイミング」について具体的に見ていきましょう。


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2.病院(整形外科)を受診すべきタイミング

痛みが強い・夜眠れない時は来院のサイン

「肩がズキズキして夜眠れない」「服を着るだけで痛む」――そんな状態が続くと、日常生活そのものがつらく感じますよね。こうしたケースは、四十肩の炎症が進行しているサインと考えられており、早めに整形外科で相談することがすすめられています。
痛みが強すぎる時期に無理に動かすと、かえって肩を固めてしまうことがあると言われています。
また、「寝返りのたびに肩が痛い」「夜間痛で目が覚める」といった夜間痛は、自己ケアでは対応しづらく、整形外科での検査で炎症や腱の状態を確認することが大切だそうです。

2週間以上続く痛み・可動域の低下がある時

肩の痛みが一時的なら数日で落ち着くこともありますが、2週間以上続く/徐々に悪化している場合は、放置せずに一度医師へ相談したほうが良いとされています。
特に「腕が水平より上に上がらない」「後ろに手を回せない」など、可動域が明らかに狭くなってきた時は、炎症が進行している可能性があると言われています。
また、自己判断で市販の湿布や鎮痛薬を使っても改善が見られない場合は、腱板断裂や石灰沈着性腱炎など、他の肩疾患が関係していることもあります。

肩以外の異常を感じた時

肩の痛みに加えて、腕のしびれ・手先の冷え・力が入りにくいなどの症状がある時は、神経や血流のトラブルも関わっている可能性があります。
このようなケースでは整形外科だけでなく、神経内科や血管外科との連携検査が必要になる場合もあるそうです。
「単なる四十肩だろう」と思い込まず、早めに原因を確認することで安心感も得られます。

生活に支障が出てきたら早めの来院を

日常生活で「服を着替える」「髪を洗う」「荷物を持ち上げる」などの動作が難しくなったら、それは“我慢の限界”のサインです。
整形外科では、痛みの程度や動かし方を見て、必要に応じてレントゲンやエコーで肩内部の状態を確かめることが多いと言われています。
「ちょっと様子を見よう」と我慢を続けるよりも、早期に来院することで改善へのステップが早くなる可能性が高いとされています。


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3.受診時に知っておくべき「何科?どんな検査?」

まずは整形外科へ。肩専門外来も選択肢の一つ

「四十肩かもしれない」と思った時、最初にどの科へ行けばいいのか迷う方は多いですよね。基本的には整形外科が第一選択とされています。肩関節の構造は骨・筋肉・腱・神経などが複雑に関係しており、総合的にチェックできるのが整形外科の特徴です。
最近では「肩専門外来」や「肩関節センター」など、肩の不調に特化したクリニックも増えているそうです。より詳しい評価やリハビリプランを立ててもらえるケースもあるため、症状が長引く場合は検討してみると良いでしょう。

初診時に行われる流れとチェック項目

来院した際は、まず問診・視診・触診から始まります。これは肩の動き方や痛みの位置、過去のケガや生活習慣などを確認する工程で、「肩を動かしたときの可動域」「痛みの出る角度」などをチェックすることが多いと言われています。
医師からは「どんな動作で痛むか」「いつから症状があるか」「夜間痛があるか」といった質問をされるので、事前にメモしておくとスムーズです。また、利き腕や生活習慣(デスクワーク・家事・運動など)も影響するため、細かく伝えると原因分析の助けになります。

画像検査で肩の内部を確認する

必要に応じて、レントゲン・エコー・MRI検査などが行われます。

  • レントゲン:骨の変形や石灰沈着の有無を確認。
  • エコー(超音波):腱や筋肉の損傷、炎症部位を動かしながら観察できる。
  • MRI:腱板断裂や滑液包炎など、より詳細な組織の状態を把握するのに適している。
    これらは症状に応じて組み合わせて行われることが多いと言われています。

来院前に準備しておくと良いこと

初めて病院に行く前に、「痛みの出る動作」「一日の中でつらい時間帯」「服の着替えや睡眠のしづらさ」などをメモしておくと、より的確に説明しやすくなります。
また、健康診断の結果や服薬中の薬リストを持参すると、全身的な原因(糖尿病・高血圧など)との関連も見やすいそうです。これは医師が安全な検査・施術計画を立てる際に役立つとされています。


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4.受診後から治療までの流れと自宅でできること

検査後の流れと施術方針の決め方

整形外科での触診や画像検査が終わると、まずは炎症の状態や肩の可動域をもとに施術方針が立てられます。
四十肩は一般的に「炎症期 → 拘縮期 → 改善期」と段階を経て進むと言われており、状態に合わせてケア内容が変わります。

  • 炎症期(初期):痛みが強く、夜間痛が出やすい時期。無理に動かすと悪化することがあるため、まずは安静と冷却を中心に行うことがすすめられています。
  • 拘縮期(中期):炎症が落ち着いてきた頃に肩が固まって動きにくくなる時期。リハビリやストレッチを少しずつ取り入れていく段階です。
  • 改善期(回復期):痛みが減って動かせるようになってきた時期。可動域を広げるエクササイズで再発を防ぐことがポイントとされています。

こうした段階的な考え方を医師や理学療法士と共有しながら、焦らずケアを進めていくことが大切だと言われています。


通院中に行われる主な施術内容

整形外科では、痛みを和らげるために温熱療法・電気刺激・関節可動域訓練などが行われることが多いそうです。
リハビリテーションでは、肩甲骨や背中の筋肉を一緒に動かすことで肩全体のバランスを整えるアプローチがとられています。
また、医師の判断で鎮痛目的の注射を行う場合もありますが、これはあくまで炎症を抑える一時的なサポートとされています。


自宅でできるセルフケアと注意点

来院後も、自宅でできるセルフケアを継続することで改善が進みやすくなると考えられています。
例えば、

  • 湯船で体を温めてから肩をゆっくり動かす
  • 壁に手をついて“少しずつ上げる練習”をする
  • 無理にストレッチをせず、痛みを感じたら止める
    といった「安全な範囲での動作」がポイントです。
    一方で、「痛いのを我慢して動かす」「急に重いものを持つ」「冷やし過ぎる」といった行為は、かえって悪化を招くおそれがあるため注意が必要だと言われています。

改善を早めるための生活習慣

肩のケアだけでなく、日常生活での姿勢の見直しも大切です。
デスクワークや家事で前かがみ姿勢が続くと、肩まわりの筋肉がこわばって血流が悪くなり、回復が遅れることもあります。
休憩中に肩を回す、背伸びをするなどの小さな動作を意識することで、肩への負担を軽減できると言われています。


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5.受診のメリット・受診しないリスク/“待っても良い”ケースは?

整形外科を受診するメリットとは

「四十肩かな?」と思っても、つい様子を見てしまう人は多いですよね。でも、整形外科で早めに相談することで得られるメリットは少なくありません。
一つは、正確な原因を見極められる点です。肩の痛みには「腱板断裂」「石灰沈着性腱炎」「関節リウマチ」など、似た症状でも異なる病気が潜んでいることがあります。整形外科ではレントゲンやエコーなどの検査を通じて、こうした疾患を区別できると言われています。
また、早い段階で炎症を抑える処置リハビリ方針の調整を受けることで、痛みの長期化を防げる可能性もあります。放置して関節が固まってしまうと、改善に時間がかかることがあるため、早期の介入が大切とされています。


受診しないリスクと放置の注意点

「自然に治るから大丈夫」と考えて放置する人もいますが、それには注意が必要です。
四十肩は一時的な炎症でおさまるケースもある一方、**関節包の癒着(固まる)**が進むと、肩が動かしづらくなり、リハビリ期間が長くなる可能性があると言われています。
また、放置の間に他の疾患が進行していた場合、痛みの原因を見逃すことにもつながります。特に夜間痛が続く場合や腕が上がらない状態が長引く場合は、自己判断をやめて一度整形外科で確認してもらうのがおすすめです。


“待っても良い”ケースの見極め方

とはいえ、すべての人がすぐに来院しなければいけないわけではありません。
例えば、「軽い違和感があるだけ」「日常生活に支障がない」「夜の痛みが少ない」といった軽症の場合は、まず自宅で様子を見る期間を設けても良いとされています。
この際は、

  • 肩を温めて血流を促す
  • 痛みのない範囲でストレッチを行う
  • 同じ姿勢を長時間続けない
    など、セルフケアを意識することが大切です。
    ただし、「数週間たっても改善しない」「動かすと強い痛みがある」「腕の可動域がどんどん狭くなる」と感じた時は、迷わず医療機関に相談することが推奨されています。

自分の状態を把握することが第一歩

肩の痛みは「我慢できる程度だから大丈夫」と軽視しがちですが、早めの来院が結果的に体の回復を助けることにつながるとも言われています。
一方で、無理に動かしたり不安を抱え続けるよりも、「今の自分の肩がどんな状態か」を専門家に確認しておくことで安心感が生まれます。
四十肩は時間をかけて改善していくものだからこそ、“焦らず・放置せず”のバランスが大切です。


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サイト監修者

【専門分野】
股関節痛、膝関節痛、坐骨神経痛、ヘルニア、首肩こり、頭痛、眼精疲労、めまい、耳鳴り、自律神経失調症、起立性調節障害、四十肩、五十肩、姿勢

【経歴、資格、所属学会、活動内容】
2013年:国際医療大学 小田原理学療法学科卒業、理学療法士の国家資格を取得

2013年〜2019年:横浜市内の総合病院にて勤務。急性期、回復期、慢性期を経験しながら、循環器、整形外科、内科、神経内科、神経難病など多くの症例を経験。同期間中に、系列病院に半年間、回復期病院の立ち上げに参画。

2014年〜2020年:川崎市内の老人保健福祉施設に非常勤で勤務

2019年:株式会社Therapist Infinityへ入社。整体院 trustbody茅ヶ崎院へ勤務。

2022年:整体院 trustbody相模大野院を出店に伴い、院長として勤務。

2024年~:株式会社Therapist Infinity マーケティング責任者となり、院長交代。

2021年~:治療セミナー Infinityの講師として、治療技術および経営の指導を行う。

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